Monthly Archiv: 2月, 2012
物件購入にあたり、気になることを整理し、吉良さんにメールした。
メールした内容は、以下の通り。
①リフォーム内容を再度、教えてください。
②各部屋の間取図をいただきたいです。
③賃貸契約の状況(契約期間、職業など)を教えてください。
④住人同士のトラブルは大丈夫ですか?
⑤販売価格の建物、土地、それぞれの価格を教えてください。
⑥建物の減価償却期間、減価償却費を教えください。
⑦諸経費170万の内訳を教えてください。
⑧諸経費に不動産取得税が含まれていますか?含まれていない場合は、その金額を教えてください。
⑨固都税金額(年間)を教えてください。
⑩不動産所得の対象課税額がわかるように、初年度~30年間分(年次)のキャッシュフローの作成願い
⑪私が気になっているのは、今回の物件は、建物の価格が少なく、ほぼ、土地の価格でほぼ占めているため、減価償却費と建物のローン金利分の経費額が、年々少なくなるので、不動産収入が一定であっても、所得税が高くなってしまうデッドクロスが生じるのではないかというのが心配。
今回のアパートについて、物件評価、シュミレーション分析してみた。
■購入総額
購入総額 6,120万円 = 物件価格 5,950万円 + 諸費用 170万円
■購入資金計画
自己資金 770万円 = 手付金 200万円 + 頭金 400万円 + 諸費用分 170万円
27年ローン 5,350万円 = 物件総額 6,120万円 - 自己資金 770万円
■利回り
満室時月額家賃計 39.7万円
月額キャッシュフロー 11.5万円 = 39.7万円 - 月次ローン返済28.5万円
表面利回り 7.8%
■土地の実勢価格評価
周辺の土地の実勢坪単価を調べてみると、平均150万円とわかった。単純計算で、約6,600万円(150万×44坪)程度の価値はあるといえる。
よって、今回の物件は、土地値を支払えば、建物が無料でついてくるような物件とわかった。
■積算評価
もう少し、深く分析するため、積算評価で考えると、
土地の路線価評価額は1平米あたり約32万なので、145平米 × 32万 = 4,640万円
木造建物の評価額は、1平米あたり約20万円なので、130平米 × 20万 × ((22-19)÷22) = 355万
よって、積算評価額の合計は、4,995万円・・・①
■その他のメリット
・ウイング社が売主なので仲介料がかからない(仮に、仲介料がかかったとすると184万円)
・ウイング社が売主なので2年間の瑕疵担保保証がつく (仲介だと6ヶ月程度)
そのメリットを一部屋5,000円と仮定すると、6部屋×18ヶ月 = 54万円
・150万円程度のリフォーム工事も物件価格に含まれている
・空室が2部屋あったが、引渡しまでに入居者を見つけ満室で引渡ししてくれる
その広告費削減、家賃収入メリットで40万円
・空き部屋が発生しても、1ヶ月程度で次の入居者を見つける協力をしてくれる
その管理料削減のメリットを年間10万円、20年間と仮定すると200万円
・自動販売機飲料が設置されているので、不動産取得時にかかった消費税(約50万円)が、還付される可能性がある
よって、これらの付加価値として、678万円がある。・・・②
結果、今回の物件を私なりに総合評価すると、積算評価①+付加価値② = 5,673万円となる。
よって、投資用不動産の購入者が欲しがる 購入価格 <= 評価額 に近いことがわかり、物件を見たばかりだが、購入する意志を強く持った。ただ、購入を決心するにあたり、評価がよいから購入するというより、最終的には、社長と吉良さんが最後まで面倒をみてくれるという言葉が決め手となった。でも、不安なのが正直な気持ちだった。
約束通り、木田社長、吉良さんが、10時に車で自宅に迎えに来た。せっかくなので、我が家にも入ってもらった。社長は、我が家を見て、なかなか良い作りをしているし、おしゃれな家だ。ただ、半地下なので暗いね。引越しして、もっと、明るい家に住みなよ、協力するからと言ってくれた。
それから、すぐ、現地のアパートを見に行った。現場は、大家の掃除が行き届いておらず、入口通路は汚く、入居者の専用庭の草がボウボウになっていて、ボロアパートという印象をもった。
物件見学後、デニーズに立ち寄り、物件概要、購入資金計画、利回り等の説明を受けた
【物件概要】
土地: 約145平米 (約45坪)
建物: 約128平米 (約38坪) 木造2階建て 築19年
【購入総額】
購入総額 6,120万円 = 物件価格 5,950万円 + 諸費用 170万円
【購入資金計画】
自己資金 770万円 = 手付金 200万円 + 頭金 400万円 + 諸費用分 170万円
27年ローン 5,350万円 = 物件総額6,120万円 - 自己資金770万円
【利回り】
満室時月額家賃計 39.7万円
月額キャッシュフロー 111,460円 = 39.7万円 - 月次ローン返済285,540円
表面利回り 7.8%
2時間くらい話を聞いたが、高額な投資なので、不安は解消されなかった。しかし、アパート一棟ものの優良収益物件は、すぐ、買い手が付いてしまうことは、私自身も知っていたので、早く結論を出さなければと焦った。私は、木田社長が、気になるところや心配事を一つずつ解消していきましょうと言ってくれたことや、退去者が出たら一ヶ月程度で次の入居者を見つけるなど、販売後もちゃんと面倒をみると言ってくれたことを信じ、性急すぎる感もしたが、購入する前提で、今日一日かけて心の整理をし、明日日曜日に最終意思を連絡することを約束をして別れた。
自宅に戻り、少し冷静さを取り戻し、立地条件等の分析や、CFシミュレーションをしてみた。
【プラスポイント】
・最寄り駅まで徒歩4分、五反田行き、川崎行き、羽田空港行きのバス停まで徒歩1~3分という交通至便な物件。
・大型ホームセンタ、スーパー、コンビニエンス、郵便局、病院は徒歩1~2分という生活至便な物件。
・敷地は約45坪と広いため、大型バイクも置けるスペースがある。
・一部屋あたりの居住スペースが18~23平米と広め
・1F入居者には専用庭、2F入居者にはロフトが完備
・現在、2部屋の空きがあるが、満室での引き渡し保証
【マイナスポイント】
・周辺建物の影響で、1Fは日差しが望めない
・道路の接地部分が2m(いわゆる旗竿型の土地)なので、土地評価が多少下がる
・建物自体は、木造で築19年経過しているが、更にローン完済までの27年という耐用年数が懸念
シュミレーションには、時間がかかったが、仮に1部屋が空室になっても、自己資金を持ち出しすることなく運営できることがわかり、購入意思を固めた。
今日もうれしい入金日。
台東区マンションの家賃がウイング社から振り込まれた。
家賃60,000 - 賃貸管理料3,150 = 入金56,850円
今日は、先日、スパイラルカフェで約束した通り、木田社長、吉良さん、友人TR、私の4人で食事をした。
このレストランは、木田社長が、20年くらい通っているお気に入りのお店とのことで、いろいろ料理を進められた。本格的なイタリアンレストランが初めての私だったが、どれもが本当においしい料理だった。社長が、肉も食べなよ、と言うので、メニューを見せてもらったが、肉料理の単品価格が全て4,200円以上だった。一般的なお店なら、4,200円出せばフルコースだが、単品でこの値段とは、お店の格の違いがわかる。私は、メニューの中から一番安い4,200円のチキンを頼んだ。とても、やわらかくて、ソースがおいしく、いい思い出になった。そして、ワインもたくさん飲んだ。フランスワインと違って、イタリアンワインは、飲んで、しゃべって、楽しくなる、ワインなので、話題も弾んだ。
木田社長の年齢は、実年齢59歳だが、見た目は40代。やはり、毎日、よい食材を使ったおいしいものを食べているから若々しくなるんだと思った。私は、木田社長に、若く見えるし、社長だし、女の方は結構・・・と、話を振ると、実は、今、X人目の奥さんと暮らしているとカミングアウトをしてくれた。何やら、幼いころ、製品工場を経営している親に育てられたせいで、すべてに対して、本製品、予備品の2つの重要さを教えられたため、常に、一つでは、心配になってしまう性格になってしまった影響が大きいようだ。
ところで、木田社長が不動産業をやり始めようと思ったのは、最初の奥さんのお父さんが不動産業に関わっていたからだそうで、色々な事情があり、この不動産業で成功してやると決意し、ある不動産会社に就職後、約半年で退職して、独立という超スピード独立を果たしたようだ。その後、その会社は、何と社員1,500名までの会社に成長していった。その会社で木田社長自身のマンション販売実績数は、数千戸というから、ちょっと、一般の不動産営業マンとはレベルが異なることがわかる。
その他、木田社長の過去について尋ねると、株式投資にはのめり込み、JALの株は、数千億分の株を持っていて、個人では筆頭株主だったとのこと。当然、JALのパイロットには木田社長の名前を知らない者は居なく、パイロットだけで数百戸のマンション販売をしたようだ。ただ、株では、大儲けをした時もあったが、あのブラックマンデーの時は、一日で評価損が数億円になってしまった経験をしたようだ。
こんな話をして、3時間くらい過ぎた。結局、私が一番知りたかった大田区アパートの最新状況についての話は殆ど無かった。しかし、ウイング社として物件の仕入れ出来たことと、明日の土曜日、物件を私に案内してくれる約束程度の会話で終わった。木田社長の営業スタンスは、物件については自信があるので、それについては、あまり話をしない。それより、いろいろな会話を通じて、ウイングという会社、吉良さんという営業マンへの信用を、如何に得られるようにするかが木田社長の営業ポリシーと感じた。
食事を全て対らげ、吉良さんが、それでは、明日の土曜日、10時に車で迎えに行きますという約束をして、別れた。