その後、支店長代理から、物件に関する質問が来て、それに回答するというやり取りを繰り返した。結果、銀行の支店営業課としては、物件に対する気になる点はクリアしたようだ。
しかし、支店の融資課としては、現在のローン残高(約2億)に加え、新たなローン(フルローン)を組むことは、本部が簡単に認めないだろうから、どうやって、認めてもらうか稟議書の内容の建て付けに悩んでいる様だった。
その後、支店長代理から、物件に関する質問が来て、それに回答するというやり取りを繰り返した。結果、銀行の支店営業課としては、物件に対する気になる点はクリアしたようだ。
しかし、支店の融資課としては、現在のローン残高(約2億)に加え、新たなローン(フルローン)を組むことは、本部が簡単に認めないだろうから、どうやって、認めてもらうか稟議書の内容の建て付けに悩んでいる様だった。
信用金庫の支店長代理から電話があった。
「チドリンさん。物件について教えてください。
・1Fの工場は、何を製造している工場ですか?
・2Fの住居は、4部屋ありますが、全て入居されているのでしょうか?
・建物の図面はありますか?
・建物の構造は鉄骨ですか?
・接道は公道でしょうか?・・・」
など、普通の質問だったので、すぐに回答した。
購入申込書にサインした翌日、資料一式を持参してメインバンクの信用金庫に相談した。すると、直ぐに支店長代理が現地を見に行ってくれた。そして、電話があった。
「チドリンさん。今、現場を見てきました。今から、融資課と相談しますが、2週間くらい時間をください。ただ、それまでに何度か不明点が出ると思いますので、都度連絡させていただきます。」
「承知しました。何としても購入したいので、よろしくお願いします。」
土地境界線、外観、室内をチェックして問題ないことが分かり価格の相談をした。
物件価格は4,680万円ということだが、無理を承知で4,500万円にしてくれれば、この場で買付申込にサインすることを伝えた。最近の物件で価格交渉に応じることは稀だが、営業マンは嫌な顔をせず、電卓を取り出して計算を始めた。
すると、「売主さんが承諾するかわかりませんが、仲介手数料込みの4,650万円であれば、調整できると思います」
私も電卓で計算して、
「計算根拠がよくわからないですが、物件価格を30万円安くして、かつ、仲介手数料約150万円も無料にしてくれると考えればよいですか?」
「そういうことです。仮に物件価格を4,500万円にしても、仲介手数料3%を含めればトータルで4,638万円で、ほぼ同じです。」
「それなら、納得です・・・」
その他、諸費用、頭金、融資先銀行等の話をして、最後は申込書にサインした。
金額交渉は受け入れてくれたが、私の方は、他物件の購入で、既に多額のローンを抱えているため、融資が付くか非常に心配になった。
物件が割安である理由がわかり、その対策も何とかなりそうなので、現所有者の情報や、土地の境界、外観や空室を細かく見ることにした。
すると、現所有者が不動産会社ということで、土地家屋調査士が入って、境界もしっかり確定していた。更に、所有者が不動産会社なので瑕疵担保も2年付くことがわかった。
外観は1Fが油を使う工場ということで、汚れが目立ち、壁にはひび割れがありペンキの粉が吹いている状態だった。裏庭には雑草がたくさん生え、油の匂いもした。この物件を購入したら直ぐに外壁塗装が必要な状態だ。
次に空き部屋に入ると、意外にも、リフォームされており、綺麗な状態だった。これなら、安い賃料にすれば、直ぐに入居が決まると思ったが、風呂がなかった。事務所として貸し出すしかないが、畳の部屋なので難しい物件だ。