墨田区APの買付申込の意思表示はしたものの、私は、銀行から融資してもらえるのか不安でたまらなかった。
それは、墨田区APは築35年経過しているし、それに加え、私自身はローン返済率が高く、かつ、自己資金が少ないので、フルローンで取り組んでくれる銀行でないと、この話はリセットとなってしまうからだ。
しかし、ベテラン営業マンは大丈夫と言う。三井住友トラストで駄目なら、日本政策金融公庫、それが駄目なら、内々で進めているS銀行で進めましょう。
・三井住友トラストは、金利3.9%で25年。
・日本政策金融公庫なら、金利2%台だが、融資期間は15年。
・S銀行なら、金利3%台、融資期間はわからない。
すぐに、各銀行に打診をかけますので、ローン相談表を作成するため、色々、情報をください。あとで、詳細のメールをします。と言って、とんとん拍子に話が進み、物件見学を終えた。
墨田区APは、駅から5分で、周辺環境がよく、41坪もあるのに2,900万円(坪70万円程度)というのは、本当に安いと感じた。
私は、物件を案内されたその日に、口頭で買付意思を営業マンに伝えた。
すると、不動産の仕事を30年ほどしているベテラン営業マンは、23区内でこの値段なら、損する物件ではないと思います。ただ、この物件は、築古なので、融資の返済期間が長く取れないので、キャッシュフローは出ず、数年保持し売却後に利益が出る物件です。と、答えてくれた。
その営業マンは、私が、他にも物件を複数持っているので、下手な嘘は付けないと感じたのか、正直な意見を言ってくれていると感じた。この時点では、他に買付申込は無かったので、私が1番買付となった。
墨田区APのマイソクは、土地の面積が115平米(34.5坪)と表記されいた。
しかし、営業マンに納税通知書を見せてもらったところ、土地の表記が136平米(41坪)となっていた。
その差異は、ベランダ下の通路部分(21平米 約6坪)の土地について、実は、オーナーが所有権を持っているとのことだった。マイソクでは、この21平米分は記載していないことがわかった。
ではなぜ、自分の土地を、わざわざ通路にしているのかというと、昭和40年前半、町内会から、災害時における公園周辺の通路を確保する必要性を主張され、オーナーが自分の土地を通路として墨田区に無償貸与ているとのことだった。なので、自分の土地の上にベランダを設置しているということがわかった。
この無償貸与部分の土地については、墨田区と町内会と交渉して、買い上げてもらう、または、返還してもらうなどの可能性がありそうだ。
通路については複雑な事情があるが、23区内で最寄駅から5分で周辺環境が良い41坪の土地が、2,900万円であれば、これは、安いと感じた。
墨田区APの間取りは、2K×4部屋。
空き部屋が1つあったので、内見した。物件見学時、写真を撮るのを忘れてしまったが・・・
部屋は、建築当時から、ほとんど変わっていない。柱がむき出しになっていて、壁は昔ながらの漆喰のままなので、かなり、古さを感じた。畳の部屋が6畳と4畳半、それぞれに押入れがある。そして、台所は、食事をするようなスペースはなく、本当に台所のみ。まさしく2K。お風呂は、バランス釜で、タイル目地。
唯一、新しくなっていたのは、和式トイレから洋式トイレになっていた。
この空き部屋は、本当に埋まるのだろうか?と感じたが・・・
借り手が見つかりそうとの情報を営業マンが教えてくれた。とても、若い人が住むような部屋ではないが、高齢の人には、確かに、好まれそうだった。それは、隣が公園で、見晴らしがよく、かつ、各部屋の窓は広く、とても開放的に感じるからだ。
借り手が見つかりそうとのとこであれば、あえて、お金をかけてリフォームする必要もなさそうなので、まずは、合格点だった。
墨田区APの外観は、木造の昭和54年築なので、ボロボロだと思ったが、以外にも、綺麗だった。気になっていた構造については、外壁の亀裂がほとんどないことから、基礎部分がしっかりとしているように感じた。
また、面白いことに、玄関が和式の開き戸になっていたので、若い人には敬遠されるが、高齢者には好まれると感じた。
早急な対応が必要と感じたのは、共用部分のベランダだ。鉄の部分が、もの凄く傷んでいた。また、屋根は、昔ながらの瓦だが、綺麗になっていたので、しばらくは、メンテナンス不要のように感じた。
総合的に評価して、昭和54年築なので、耐震補強等の問題はあるものの、外壁塗装、ベランダ修理を行えば、十分だと感じた。