楽待「不動産新聞」にコラム掲載【第15回】

2013年12月 各室稼働状況

物件購入のスピードは想像以上に早く、買付順位で負けてしまう⑦

 

買付に後れを取ったため、ウイング社の吉良さんが、すぐに元付と会って、購入意欲をアピールしてくれた。吉良さんは、元付の反応から、購入できる可能性を感じたと連絡をくれた。あとは、融資の結果を待つばかりだ。融資のスピードも早くしないと、他の者に抜かれてしまうので、焦っていた。

 

そして、待ちに待った融資担当者から連絡があった。

 

結果は、NGだった。

融資担当者とは、これまで、自宅を含め、4物件ほど対応してもらい、都度、好条件を提示してくれている。その信頼している担当者が一生懸命対応してくれた結果なのだから仕方がない。

 

本来は、稟議起案して、本部の判断に任せるというのが通常のやり方だが、今回の件に関しては、かなり、NGの可能性が高かったため、稟議起案しないと担当者が判断した。その理由は、一度、本部から否決をされてしまうと、次回の融資に影響してしまうため、将来を考えての対応をしてくれたのだった。

 

融資担当者のありがたい対応に感謝!

 

なお、今回の件で勉強になったのは、買付順位に遅れを取ったとしても、融資が引ければ、購入の可能性があったということだ。

 

物件購入のスピードは想像以上に早く、買付順位で負けてしまう⑥

 

何とかして、融資を引くため、親父が住んでいる実家を共同担保に差し出すことを考えたが、実家は複雑な権利関係にあり、共同担保案は諦めることにした。

 

次の手として、融資担当者から言われたのは、現金で購入した台東区のワンルームマンションを担保に入れることと、可能な限り、預貯金の協力をするというものだった。私は、担保に入れることも了承し、預貯金については、掻き集めて500万円の協力をする約束をした。

 

一方、ウイング社の吉良さんは、元付と会って、購入意欲のアピールをしてくれた。そして、3番手ではあるものの、元付の反応から、かなり、購入できる可能性があると感じたと連絡をくれた。

 

あとは、融資の結果を待つだけだ。

もし、この物件が購入できれば、他の物件と合わせ、毎月の税引前CFは40万円強に到達するので、どうしても欲しい。

 

物件購入のスピードは想像以上に早く、買付順位で負けてしまう⑤

 

気に入った物件を購入するには、融資を引かなければならない。しかし、融資担当者からは、今年の夏に目黒アパートをフルローンで購入したばかりなので、今回の融資は厳しいと言われたしまった。その打開策として、親父が住んでいる実家を共同担保に入れれば、融資の可能性があるとのことだった。

 

早速、親父と会って話をすると、「俺は、もう80歳近いので、お前に任せる」と言ってくれた。この言葉を聞き、融資担当者に連絡を入れ、実際の手続きに入ってもらうようお願いした。

 

翌日、融資担当者から思いがけない連絡があった。実家の土地は親父のものだが、実家の建物は親父と祖母の名義になっていて、かつ、親父と祖母との間で賃貸借契約を結んでいるという複雑な権利関係になっているとのことだった。これは、長男である親父が兄弟のことを考えた対応だと感じた。よって、この複雑な権利関係に手を付けるのは、時間がかかってしまうので、共同担保案は諦めることにした。